2021/05/01
三篇 巻之68 〔9〕 虬(ミヅチ)
庚子(かのえね)の8月、塙次書を送った。その中に虬が天に上がることに触れていた。
また目撃図を添える(写真)。
視るとわしが前に記した近所の竜巻と同じである。
けれどこれは7月22日という。
前記は12日である。11日違う。
思うに別の処で竜巻が起こったのだろう。
その他、時刻方角は異ならない。

その図(写真参照) 東橋逸士芳洲織
店舗11(1840年)年庚子の秋7月22日、晴れて熱く無風、未の刻(午後1時~3時)前の辰卯の方角(少し南に寄った東)に大柱のような黒雲が昇る状となったが、このようなことであった。
黒雲の中より虬は尾を垂れて丑子の方角に翩(ひるがえ)り翻(ひるがえ)ると、にわかに大潟雨降になった。
またにわかに本当の晴天となった。
傍観者は多しと云う。