巻之七十 ニ八 学問が子孫に続くことを願う

昔のことが折々に心に浮かんでくる。

国を治めていたころ、江戸屋敷に学館を立てて、子弟に教育を施し武技を日課にしていた。

また生徒の為に書物をいくばくか置いた。

が、丙寅の災い(文化の大火、文化334日の大火と思われる)にあってしまった。

また就封(しゅうほう〜領地の家督を受けること、場所は平戸と思われる)の始めの頃、学校を興したが、年月代替わりを得て、光輝くわけでもないが、廃止にならずずっと続いている。

これら尚、子孫に続いていくことを心から願っている。

今幸いに江戸の学館の印は灰になることなく残り、封地の学校の印も永く伝わることをここに記す。

予の志は印文に込めていると思ってほしい。



kassi70_27.jpg
関連記事
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

プロフィール

百合の若

Author:百合の若
FC2ブログへようこそ!

検索(全文検索)

記事に含まれる文字を検索します。

最新の記事(全記事表示付き)

訪問者数

(2020.11.25~)

ジャンルランキング

[ジャンルランキング]
学問・文化・芸術
1328位
ジャンルランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
歴史
181位
サブジャンルランキングを見る>>

QRコード

QR