続篇 巻之70 〔4〕 春日局手栽(てづからうゑ)の垂桜

 湯島の天沢寺(麟祥院と号する)は春日局の葬地である。
わしは昨年故あってこの寺を参詣した。
局の影堂もここにあれというので登拝した。

 折から南道和尚に往き会って、同伴したが、行く傍に巨木の垂桜があった。
南道曰く。「この樹は局が生前に手栽のものです。
亡くなった後樹は勢いよく育ちました。
垂桜はとても行く人の道の妨げになります。
ある日、局の墓を猷廟(家光公か)が訪れになりました。
その時に左右(御側にいる者)の人は、この樹は行く人の妨げになるから、処を遷すべきではないでしょうかと。
上意(猷廟)には、もし防げとなっても、道行く人がこれを避けるようにと。
局の植えた所を、変えるべきではない」と。
それで今なお昔日のままだと。
わしは初めてその図を作した。

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