続篇  巻之57 〔13〕 愚かな者にも生じる自然の理

 世俗に愚痴っぽい輩が、何かふと心に浮かんだことがあると、みな笑う。
「あの人が気づいたとは、こりゃ雨が降りますなあ」と云いながら。

 これが俗言としてもすこぶる理があるものだ。

 「それ人は天地の間に生まれる者だからわずかな間にも、うけるものだ!」。

 天、まさに雨が降ろうとするときは、地もまた気を受けると、草木鳥獣までも自らその兆を成すことは多いものだ。
況や人は万物の霊ならば、愚者もその気によって変化を生じて、知恵を得るのは、自然の理である。
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