巻之96 〔25〕 気の毒になるいたずら描き

 弘前老侯の新しい門の扉にいたずら書きのことを前に記した。
今回またこの話を聞いた。
同時に当侯屋鋪の表門にも同じように描かれたという。
老侯の邸は素木の門ゆえ墨でー。
当侯の表門は従来仮の門造りなので、扉も柱も黒渋塗りなので、白色で片扉には大きく陰茎から小便がほとばしる体を描き、もう一方の片扉には女文の文段を書いていたと。
如何なる文にて書いていたのやら。

 これも内の者が夜間などに洗っていたが、しばらくして人目にかからぬように成ったという。

 また『領分附売店』と大きく書かれた張り札のいたずらをやったとという。
様々な人の嘲笑となったことだったが、気の毒になる騒ぎであった。
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