続篇  巻之61   〔3〕 盲人城喜世が杖と傘を間違えたこと

 松英公の時より、針治療で仕えた城喜世と云う盲人は、わしの幼少時まで元気にしていた、ある時の咄に、城喜世が若年の時に、ある日(手にしたものが傘ではあるが)杖だと心得、傘の柄を持っていったが、半途にして杖が重く覚え、探ってみるとそれは傘だった。

 これより心細く覚えて、行き先が分からなくなってしまった。

 初めは杖だと思っている間は行き先は明るかったが、傘だと思ってからは不案内になってしまった。

 何(イカ)さま斯(カク)も有りつらめ。
『蒙求』、前漢の李広は、隴西成紀の人。
世々射法を受く。武帝の時、右北平太守を拝す。
匈奴号して漢の飛将軍と曰て数之を避け、界に入らず。
広出猟す。
草中の石を見て、虎と為し以て、而して之を射る。
石に中(あて)て、矢を没す(矢入ること深ふして羽を呑言う)。
之を視れば石なり。
他日射るに、終に入ること能わず。
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