2022/09/03
巻之40 〔8〕 4つ切りの小菊紙
わしは先年鈴木門三郎と云って美濃郡代の人と知り合った。或る月夙(はや)く松平防州〔閣老〕の邸に赴きこの人も居て2人になった。
そして西東種々の話をする中に、門三が云うのは、濃紙の内、世に小菊と呼ぶものは元は大幅の紙であるが、それを4つに断ち、通用の小菊紙になったと語った。
知らぬ者は小菊は小幅のものと思っていると云う。
林曰く。
甲州より半紙の大幅なのを出した。
それは便利なものとして世に回っている。
その実は、尋常の半紙はその大幅紙を4つに切って出している。
この様な事もいくらかあるだろう。
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