2023/01/01
巻之71 〔3〕 桜花三十六品
この春北村師の方より桜花の絵一幀を示して、いう。この画は京人名和花隠と云うものである〔この人は名和長年の裔孫だという〕。
桜花を永い年月愛している。
かつこの花の真写(物事をありのままに写しとること)に妙(不可思議なほどすぐれている)である。
因って花の数品を図し、各家の歌を募り、すなわちその花筵(むしろ)の図を併せ贈った。
わしもまたその撰によれば、蜂腰一首を詠じた。
花筵並びに詠花の図 写真①
さくらさくころはそらさへ心して
かぜしづかなる花の夕栄
静山
桜花三十六品写生各軸展観餝附
夕栄の二字は、原(もと)よりその図に題した。


- 関連記事
-
- 三篇 巻之46 〔8〕 口口の評論あるか、と
- 巻之71 〔3〕 桜花三十六品
- 続篇 巻之70 〔2〕 林子元日の詩に思う事
スポンサーサイト
コメント