巻之71  〔3〕 桜花三十六品

 この春北村師の方より桜花の絵一幀を示して、いう。

 この画は京人名和花隠と云うものである〔この人は名和長年の裔孫だという〕。
桜花を永い年月愛している。
かつこの花の真写(物事をありのままに写しとること)に妙(不可思議なほどすぐれている)である。
因って花の数品を図し、各家の歌を募り、すなわちその花筵(むしろ)の図を併せ贈った。
わしもまたその撰によれば、蜂腰一首を詠じた。

       花筵並びに詠花の図  写真①
     さくらさくころはそらさへ心して
          かぜしづかなる花の夕栄
                      静山
       桜花三十六品写生各軸展観餝附
  夕栄の二字は、原(もと)よりその図に題した。

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