巻之69  〔21〕 天平革の不動尊

 近頃鎧を制しようと、貯め置いた天平革を出して函工に示して、その料に当てようと謀(はか)って云々のこと言う次いで、函工曰く。

「革紋の中、不動尊二童子を出せる所はその紋中に裁刀を容れることで出来ませぬ。
誤って刀が及べば、必ず怪我をします」。

 工も懼(おそ)れて弦走(つるばしり)外他用に当たることは無いと。
奇聞である。
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