巻之49 〔30〕 大洲侯よりの贈り物とうた

 林が話す。
 大洲侯より贈り物があったときのこと。
庭池の紅の荷花(はすのはな)に蒲に百道があるのを折り添え、筒に插して来た。
縞のある蒲は殊に珍しいと思った。
佗日(たじつ、他日)、分根を所望すると、速やかに分けて下さった。
また泥菖(でいしょう、蒲のような葉)の緑葉間白なのをまた大洲より取り寄せて植えおかれた。
これをもまた盆植えして送り越された。

その時の文の端に、

  今日よりは君に引かれてあやめ草いく万代の色やそふらん

とあった。

時にとって感浅からざり木。
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