巻之六 六 いちめ笠とおちめ笠

古画にえがかれた婦人の深い笠の頂に高い形をしたものを被るのを多く見る。

これをいちめ笠というらしい。

またある人がいうには今も吉野の奥の木でつくる深笠をおちめ笠という。

なぜなら、乱世に平氏の人落ち行きて、この山中で製作するものならば、おちめ笠と云うではないか。

しかし、これは後の人間があと付けしたのであって、おちめいちめは語音の転訛である。

吉野にあるものは、古風なままで伝わっていくまでのことである。

関連記事
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

プロフィール

百合の若

Author:百合の若
FC2ブログへようこそ!

検索(全文検索)

記事に含まれる文字を検索します。

最新の記事(全記事表示付き)

訪問者数

(2020.11.25~)

ジャンルランキング

[ジャンルランキング]
学問・文化・芸術
1328位
ジャンルランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
歴史
181位
サブジャンルランキングを見る>>

QRコード

QR