2020/05/18
続編 巻之51 〔3〕 狐の祟りも、人の口はまちまち
印宗和尚の話。播州竜門寺との文通によると。
京東本願寺が火事で焼けた時に、尾州名古屋より仮のお堂を京へ送る。
海運の途中、船数艘に積んでいたら、柱積んだ中で大船2艘に船火事が起こり、積材は燃えて尽きてしまった、と。
人が云うには、これは狐の祟りか、と。
また松尾華厳寺の手紙には、本願寺の本堂注文の中、大工の棟梁が心得違いを起こして、柱10本の長さ1間ずつ短く切ってしまった、とのこと。
大きな木材なので、にわかには取り入れられなかった。
けれども、本堂の建て方を早急に調えることは出来ず、これにより仮のお堂の沙汰(尾州竜門寺から仮のお堂を送る事は)に及んだのだと。
前半に仮のお堂の事は本当に起こった事と記したが、人の口はまちまちで何が真実なのか。
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