巻之59 〔23〕麻疹流行 その3

その3
一、 麻疹の内、食して能き物
    くろまめ、あずき、やえなり(緑豆)、いんげん豆、長いも、大こん、な、ふき、
    かんぴょう、しろうり、くずのこ、みそ、しょうゆ
     味わいはみそ、しょうゆ、やきしおのうち至って甘く塩梅すべし。
  同かせて後食して能き物
    とうふ、さより、かつをぶし、はぜ、いしもち、きす、つくいも、ささげ
     酒塩は少しにても悪し  
  避疹法
    蒼朮(そうじゅつ)、川芎(せんきゅう)、細辛、乳香、降真香
  上の等分を荒く砕き火に薫じ、人々が嗅いだら、一生麻疹に罹らずと云う。
    胡荽子、唐蒼朮、各等分
  上を刻み、日々家内にて焚く時は、麻疹決して罹らずと云う。

一、 芭蕉の葉を煎じ、度々浴すると軽いと云う。
     三豆湯の伝
  三豆湯の法は至って貫法にて、すべて流行病に拘らぬ様に用いてよい。わけて疱瘡、麻疹の流行る時は腹中に三豆の気の絶えぬ様、凡そ1日に3度ずつ用いると、重いものは軽く、軽いものは遁(のが)れて出なくなる。能く用いて、その奇効を得た人は少なからずとのこと。
     赤小豆1合〔これは小粒の色の濃い物を用いる〕
     黒豆1合〔これも小粒のものを用いる〕
     菉豆1合〔菉、イネ科のこぶなぐさ〕
     甘草5分〔これは5分の割合にするが、それだけでは甘すぎるので半減すべし。但し嚢に入れて煮ること〕。
 上に水加減は定まる事もないが、凡そ三豆1合ずつならば水1升5合入れ、壱升に煎じ、  
 2番は壱升いれて9合にせんじ、その汁を飲むべし。また煮槽は塩を加え喰うてよし。

 続く
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