続 巻之十七 〈一〉 盲人と灯明(笑い話)

盲人が、ある家を訪ね日が暮れた。
出ようとして灯明を借りた。
主が聞いた。
「盲にして何の役に立つのか」。
盲人が答えた「わしは暗くてもよい。他の闇を行く者がわしに当たらんとも限らんでな」。
主は「しかり!」と灯明を渡した。
盲人が歩くこと数十歩、人がいる!慌てて「盲にぶつかるとは!盲の盲であるぞよ!」。
その人曰く「汝、何と云うか」。
盲人曰く「おのれもまた何と云うか!灯明が目に入らぬのか」。
その人曰く「暗闇ではないか!」
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