2020/08/04
続 巻之十七 〈一〉 燈心は何から出る(笑い話)
手習い師匠の弟子が二人言い争いをしていた。燈心は何から出来ている?
一児が云う「山吹のしん」。
もう一児が云う「いぐさのしん」。
決せず。
師匠は酒好きでな、是非を聞かんと、ニ児は各々こっそりと酒肴を携え、師に賄し、己が勝とうとした。
師もまた其々受け取った。ニ
児は喜んで帰った。
後に師を前にして是非を聞いた。
師曰く。「どちらもさにあらず」。
ニ児は訝る。
師に迫り聞く「ならば燈心は何から出るのですか」。
師答える「紙燈(あんどん)の引き出しから」。
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