巻之四十七 〈六〉 晴雨のしるし(予報)

ある人の話に「晴雨のしるし(予報)も近頃は当たらない。
日和が続けばついぞ雨は降るない。
雨になれば長雨になって晴れない」。
とすると聖人の代の五日の雨に、十日の風というのも忘れた頃にしかない。
賢愚の世に生きるのも、晴雨のしるしが当たらない様に、
賢人とみえる者は何にかにつけ不幸せな事がある。
あるいは不具か短命。
愚は不思議に長命で権力者貴人となる類は、天理と噛み合わないと言ったりするが。
なるほど思い合わせる事も多いものだ。
だから覚えた東は(上土に皮)の詩をここに書きつけておこう。
児を洗いし時に
人は皆子を得ると聡明さを望む
我は聡明であったがために一生を誤った
ただ願うのは、みどり児よ、おろかであってくれ
災いに合わず、難儀に合わず、ゆくゆくは公卿に

※現代にも通じてる?
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