2020/09/18
巻之十二 〈ニ五〉 狐つき
ある者に狐がついた。医薬は勿論、僧巫(そうふ)の祈祷でも離れなかった。
為ん方なくある博徒がいて、狐を落とそうではないかと云う。
それで、頼んだ。
博徒は、鮪の肉をすり身にして当の者の総身に塗り、屋柱に縛り付けた。
畜犬を連れて来ると、犬は喜んで満身を舐めた。
その者は大いに恐怖を感じ震え叫んだ。
やがて狐も落ちたとのこと。
- 関連記事
-
- 巻之十 〈ニ六〉 里医と山伏
- 巻之十二 〈ニ五〉 狐つき
- 続編 巻之七十 〈一一〉 狐つき
スポンサーサイト
コメント