巻之六十三 一 蚊トンボ

蕉亭の文通に小虫を包み添えて、これは駿府の人から贈られましたので、ご覧下さいと云っている。

写し図にした。

文にこうある。

俗に「蚊トンボ」という虫とのこと。

この虫は慶安(16481652)のころより見られるようになった訳は、由比正雪の亡霊などと云っている。

水辺に生息している。

黄昏時に百千万が群れて飛んでいる。

かといって何も害はなく、女児ら取る者がいるが毒もない。

曇り空の夕景にとくに多くいる。暑い時は絶えた様に見られない。

この蚊トンボは巻之29に記した様な江州守山の蚊より少ない。

また慶安の頃より現れたと云うが、同巻に記す本庄の地に45年前より鷺立ち(鷺が立っている様な姿の)蚊 もあるがただの蚊であるべし。

ただ正雪の亡霊とこじつけるのはどうかと思うが。

katonbo.png

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