2020/05/20
巻之六十三 一 蚊トンボ
蕉亭の文通に小虫を包み添えて、これは駿府の人から贈られましたので、ご覧下さいと云っている。
写し図にした。
文にこうある。
俗に「蚊トンボ」という虫とのこと。
この虫は慶安(1648〜1652)のころより見られるようになった訳は、由比正雪の亡霊などと云っている。
水辺に生息している。
黄昏時に百千万が群れて飛んでいる。
かといって何も害はなく、女児ら取る者がいるが毒もない。
曇り空の夕景にとくに多くいる。暑い時は絶えた様に見られない。
この蚊トンボは巻之29に記した様な江州守山の蚊より少ない。
また慶安の頃より現れたと云うが、同巻に記す本庄の地に4、5年前より鷺立ち(鷺が立っている様な姿の)蚊
ただ正雪の亡霊とこじつけるのはどうかと思うが。
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