巻之十六 〈13〉 水戸西山公、一枚の紙も大切になさる

水戸の西山公はいつも字を書かれる時、透き切れ(薄切れ)の紙があれば字を傍へ寄せて、書かれるという。

見ていた侍や臣等は、「透き切れの紙は棄てさせたまえ」と云えば、
「すると我が棄てるとこの紙一枚は何の用も立たないではないか。如何ほ多い物でも人の用になるのは支障がないはずだ。一枚の紙でも天の物を冒殄(ぼうてん、ことごとく蔑ろにする)するのだ」とのたまわれた。

またふだん人に物を賜う時は、何にしても露おしみ給うことなかれ、と。
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