2021/04/30
巻之56 [3 ] えにし
1日行智も宴の席にいたので、戯れに話しかけた。「ちまたの謡には、こんなえにしが唐にもあろか」。唄う。
「エニシとはどう書くかや?何ごとぞ」と聞いた。
さすがは音韻学に通じる男だ。すぐ答える。
「エニシは縁で、総じて先仙の韻はみな下が二という音だから、縁はエニ、銭はゼニの類である」と答えた。
後から『和訓栞』を見ると、エニシは縁の音である。シは助語。歌には情縁が多く含まれるとあった。
*静山公の時代の音韻の概念が難しい。
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