2021/05/01
巻之62 〔12〕 人さまざま
ある宴の席で聞いたこと。美作(みまさか)の一諸侯が観世の弟子なので、その宅に行き、しばしば能を見ている。
わしもかの宅であうこともあるが、この人は他侯の筵席で、今春、喜多の輩が舞謡をなすときは、必ず坐を避けて居なくなる。
観世の所作のときのみ視るという。
嗚呼(ため息)人の愚かな癖なること。
このように甚だしさに至る者もいる。
嘆かわしい。
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