巻之30 〔24 〕 女子の旅装

 わしは少年の頃から東武に行き帰りする道中の多くの人の旅行に遭った。
その装いに小々の個性はあるが、まずは似ていた。

 備中で薩州の息女が江戸に上るのに遭った。
調度の長櫃がいくつも持って行き、飾りをつけたものもある。
そのさまは竹を立てて、上は横に結ぶ。
糸を張り、小さい鼓またはくくり猿などを下げている。
竹の末3処には紅白の紙をたちかけにして、長く垂れているのは神弊のようである。

 あるいは紅の吹貫(吹流し、幟)、小旗などがついているものもある。
とても華やかで女子の旅装と見える物である〔『東行筆記』〕。
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