第七十 ニ八 学館の印

昔のことが折々に心に浮かんでくる。
国を治めていたころ、江戸屋敷に学館を立てて、子弟に教育を施し武技を日課にしていた。
また生徒の為に書物をいくばくか置いた。
が、丙寅の災い(文化の大火、文化3年3月4日の大火と思われる)にあってしまった。
また就封(しゅうほう〜領地の家督を受けること、場所は平戸と思われる)の始めの頃、学校を興したが、年月代替わりを得て、光輝くわけでもないが、廃止にならずずっと続いている。
これら尚、子孫に続いていくことを心から願っている。
今幸いに江戸の学館の印は灰になることなく残り、封地の学校の印も永く伝わることをここに記す。
予の志は印文に込めていると思ってほしい。

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