巻之31 (4) 地雷火、狐火

 長岡侯(牧野備前守。元閣老。病により今免)在邑のとき、家士が火術を心得た者どもが地雷火を試そうと、某の野山をかけてやっていた。

 来る幾日にと云う者も伺い出たので、侯は許された。

 その前夜に1100の狐火が、その山野に満ちてさまざまの形容を為した。
あたかも地雷火がほとばしり走る様にその中に存在感をなしていた。

 狐が物事を前もって知るのは、珍しい事ではないながら、火術の真似をするのは最奇聞である(蜂洲話)。
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