三篇 巻之57 〔11〕  内匠は成し遂げたりや 

 元禄14年(1701)春3月14日、参向の公家衆御饗応の日の事。
御馳走人浅野内匠頭が、高家吉良上野介を刃上に及んだ。

 本家藝州(広島)の邸でも何かの祝いに能を催していた。
脇能『絵馬』の中入りのとき、殿中の騒動を報告に来た。

 藝州が即問われたのは、「内匠は成し遂げたか?」。
使い曰く。「そのようではありませんでした」。

 この時から藝州の家では、『絵馬』の能はしないということだ。
因みに、かの侯の能役者の輩数人あったが、1人もこの能を知る者がいない。
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